第8章
転調
転調とは調性を変えること。ある調から他の調への移行のこと。初めの調を旧調といい、あとの調を新調という。
近親長
ある調(原調)から見て、その調と調合が同じか、あるいは一つ違いの調を近親調という。
※例
C長調の近親調:F長調・G長調・A短調・D短調・E短調。
C短調の近親調:F短調・G短調・E♭長調・A♭長調・B♭長調
※要するに、四度圏表で隣にある音が近親調になる。あとは長調か短調かの違い。
特徴音
旧調にはなく新調にのみ含まれる音を特徴音という。
特徴音を含んだ新調の和音は特徴和音という。
たとえばC-Gの転調における特徴音はF#であり、特徴和音はG:Ⅴである。
特徴和音は最も明確に新調を示す和音であるから、転調にあたっては、まずこの特徴和音から新調にはいるのがよい。
近親調への転調
特徴和音がD2(Ⅳ・Ⅱ)であるときには、次にD(Ⅴ)を補ってからⅠに続ける。
増2度上行して特徴音に達することは許される。
特徴和音がT(Ⅵ)であるときには、Dにでも、またD2にでも続けられる。
近親調への転調においては、旧調のいかなる和音からでも直ちに新調の特徴和音を導くことができる。
転調楽節の公式
Ⅰ-[各音度和音]-[特徴和音]-(カデンツが続く
カデンツの作り方
特徴和音が
ⅡならばⅡ-Ⅴ-Ⅰ
ⅣならばⅣ-Ⅴ-Ⅰ
ⅤならばⅤ-Ⅰ
ⅥならばⅥ-Ⅴ-Ⅰ
あるいはⅥ-Ⅳ(Ⅱ)-Ⅴ-Ⅰ
半音階的進行
ある音が1個の臨時記号(♯・♭など)によって変化されるならば、もとの音との間に半音階的半音を形作る。
半音階的半音による進行を半音階的進行という。
さて転調における和音連結中には両和音の構成音中に半音階的半音をなす2音が含まれる場合がある。
このような2音は常に同一声部における半音階的進行として取り扱われねばならない。
これに反して半音階的半音をなす2音が異なる声部に置かれることを対斜という。対斜は一般に避けなければならない。
ただしこれらの2音中の一つが他声部で重複される場合には対斜を避けるわけにいかない。その場合には、どちらか一方の声部が半音階的進行をしなければならない。
※場合によっては、しばしば特徴音なしに転調が行われることもある。
第9章
借用和音
ある調において他調の和音が一時的に用いられることがある。これを借用和音という。
借用和音の代表的なものとしては次の2種がある
①近親調から借用された副Ⅴ和音
②同主短調から借用された準固有和音
※②はモーダル・インターチェンジのことだと思う。
「各音度の調」としての近親調
さきに近親調を「調号が同じか、一つ違いの調」と定義した。しかし近親調はまた次のように定義することもできる。原調の各音度上の和音をそれぞれⅠと見るような調である。
その調のⅠが原調の何度かにあたるかによって、近親調をそれぞれⅡの調・Ⅲの調……とよぶことができる。
近親調からの借用:副Ⅴ和音
一定調において一時的に近親調のⅤが借用されることがある。これを副Ⅴ和音という。
副Ⅴ和音は近親調のⅤであるから、同じ調のⅠに解決する。しかるに近親調のⅠは常に原調のいずれかの和音に当たっているのであるから、したがって副Ⅴ和音は原調のいずれかの和音に解決することになる。そこで副Ⅴ和音は原調各音度上の和音を装飾するために一時的に借用された近親調和音であるということができる。解決原調和音のの音度が何度かであるかによってⅡのⅤ(Ⅱ/Ⅴ)・ⅢのⅤ(Ⅲ/Ⅴ)……のように呼ばれる。
※ⅡのⅤの場合は解決先がⅡになる、ということ。
①Ⅱ/Ⅴ
短調のⅡは減3和音であるから副Ⅴ和音を持ちえない。
長調のⅡ/Ⅴはかなり用いられる。
②Ⅲ/Ⅴ
Ⅲについてはまだ述べていないから除外する。
③Ⅳ/Ⅴ
長調のⅣ/Ⅴは特徴音を含まずⅠと合致してしまうから除外する。
短調のⅣ/Ⅴはかなり用いられる。
④Ⅴ/Ⅴ
Ⅴ/Ⅴは長短両調において、はなはだ多く用いられる。
⑤Ⅵ/Ⅴは長短両調において用いられる。特に長調の用例は多い。
⑥Ⅶ/Ⅴ
Ⅶについてはまだ述べていないから除外する。
同主調
同一の主音を持つ長調と短調とは互いに同主調と呼ばれる。
同主短調からの借用:準固有和音
①長調においては、その同主短調の全ての和音(Ⅰを除く)を一時的に借用することができる。
②準固有和音は、Ⅰ・Ⅴ以外の原調和音へ進むことはできない。したがって準固有和音は再び原調のⅠ・Ⅴに到達するまでは連続的に用いねばならない。
副Ⅴと転調との相違
副Ⅴと転調とは一見はなはだよく似ていて区別がつかないように見える。しからば両者の相違はどこにあるのであろうか。
ある調において他調和音が現われても、その瞬間にはそれが転調であるか副Ⅴであるかの区別はつかず、ただ後続する和声のいかんによってのみそのいずれかに決まるわけである。一般に他調和音が現われても、その前後の原調関連が不動であるときには副Ⅴとみなすことができる。
第6章
基本形と転回形
根音をバスに置いた形の和音を、基本形の和音という。
これに反して根音以外の音がバスに置かれるならば転回形という。
3音がバスに置かれるならば第1転回形、5音がバスに置かれるならば第2転回形という。
第1転回形
各音度の3和音は、それぞれ第1転回形とすることができる。
第1転回形和音の配置
①根音と5音の重複は常に良好である。
※3音の重複はテノールにおいてのみ行われうる。
②第1転回形においては、ふつう省略は行われない。
第1転回形和音の連結
第1転回形和音を含む連結においては基本形和音の連結原則をそのままあてはまめることはできない。
①共通音があっても必ずしも同じ声部に置けない場合もある。
②共通音がなくても上3声をバスに対して反行させる必要はない。
しかし各声部はできるかぎり、やはり最も近い音へ導かれるようにすべきである。そして、そのために必要ならば根音だけでなく5音・3音の重複も少しもさしつかえない。
配置変化と和声進行
同一和音の継続中に1ないし数声部が動くことを配置変化という。
※基本形と転回形を使うことで起こる。
二つの和音の間の連続5度・8度は、第1和音の配置変化によって隔てられていてもやはり不良である。ただし、次のような場合にはさしつかえない。
①あとのほうの5度・8度が斜行によって到達される場合。
②連続5度・8度が反行による場合。
③あとのほうの和音の配置変化によってはじめて生ずるような連続5度・8度
直行5度・8度は、第1和音の配置変化によって隔てられるときは何ら問題とならない。直行5度・8度はただ直接隣接する音どうしの間だけで問題となる。
また、配置変化によって同一和音内に生ずる直行5度・8度はさしつかえない。
第1転回形の機能
原則としては和音は転回されてもその機能は変わらない。
ただし、Ⅵの第1転回形はTとしては用いられない。
①T和音としてのⅠの第1転回形は、基本形に比べて安定性が弱いため、曲の最初と最後には置かれない。
②D和音としてのⅤの第1転回形は、バスに導音が置かれるため、次に必ず基本形のⅠへ進む。
③S和音またはD2和音としてのⅣの第1転回形は、S和音としてはⅠ(またはⅠの第1転回形)へ、D2和音としてはⅤ(またはⅤの第1転回形)へ進む。
④D2和音としてのⅡの第1転回形は、常にⅤの基本形へ進む。
※Ⅱの第1転回形の3音は、テノール以外に重複しても必ずしもさしつかえない。
※ⅤとⅡとはいつでも容易に第1転回形にすることができ、その結果常にバスの動きがなだらかとなる。
※第1転回形を適宜に用いることによって全体の感じがたいへん柔らかとなる。
第7章
第2転回形
3和音の5音がバスに置かれるならば第2転回形を生ずる。
各音度の3和音はそれぞれ第2転回形とすることができる。
第2転回形の用法
①経過的に動く3個のバスの中央に用いられる
次の二つのものが最も重要である
基本形ⅠとⅠの第1転回形とを結ぶⅤの第2転回形
基本形ⅣとⅣの第1転回形とを結ぶⅠの第2転回形
これらの第2転回形和音はもっぱら経過的な意味しか持たないので、前後和音とともに一つの機能とみなされる。
②3個の同一低音の中央に用いられる。
次の二つのものが最も重要である
2個の基本形Ⅰの間のⅣの第2転回形
2個の基本形Ⅴの間のⅠの第2転回形
これらの和音はもっぱら装飾的な意味しか持たないので、前と同様、前後和音とともに一つの機能にみなされる。
③終止的Ⅰの第2転回形
Ⅴの直前に置かれるⅠの第2転回形
常に後続するⅤとともに1個のD和音のようにみなされる。
Ⅰの第2転回形はⅤに比べて、より強い拍部に置かれねばならない。
終止的Ⅰの第2転回形は全終止または半終止において好んで用いられる、ほとんど常にD2和音(特にⅡの第1転回形)によって先行される。
異なる形体の同一和音と併用される第2転回形
①第2転回形が同じ和音の異なる形体(基本形・第1転回形)と併用されることもある。
②和音の配置変化によって生じた第2転回形が他の和音も続くこともできる。ただし、そのような場合にはバスは2度進行しなければならない。
③経過低音上の第2転回形が同一和音の他の形体に一時的に移る場合もある。
第二章
声部の音域
四つの声部はそれぞれ特定の音域を持っており、各声部はこの音域を守らなければならない。
下例中、()内の音域は例外的にだけ用いうる。
ソプラノ C5~A6(B♭6)
アルト G4~D6(E6)
テノール C4~A5(B♭5)
バス (E3)F3~E5
※これは和声法での規則なので、これを応用する場合、その楽器の音域を把握し、それを適応させて考えていかなければならない。
構成音の重複
3和音を用いる場合、四声の場合必ず重複が起こる。原則として根音の重複が最も良好であるが、場合によっては5音または3音を重複してもさしつかえない。
※(後述されるが)Ⅴの3音である導音は重複することはできない。
構成音の省略
和音の構成音の省略は一般に避けたほうが良いが、場合によっては5音を省略することができる。
しかし、根音と3音を省略することはできない。
声部間の間隔
ソプラノとアルトの間隔 オクターヴ以内
アルトとテノールの間隔 オクターヴ以内
テノールとバスの間隔 12度(複5度)以内
和音の配置
密集配置と開離配置の二つの配置方法がある。
密集配置は、各和音の隣り合う構成音を配置する方法である。
開離配置は、各和音の構成音ひとつぶんだけの間隔を空けながら配置する方法である。
第三章
進行
音の縦の構成を和音といい、横の流れを進行という。
単独の声部の旋律的な流れを旋律進行といい、二つの声部の同時的な進行を和声進行という。
旋律進行
避けるべき旋律進行
①長・短7度
②増音程
③複音程(9度より広い音程)
和声進行
直行、反行、斜行の3種類に分かれる。
直行:両声部とも同方向へ
反行:両声部が互いに反対方向へ
斜行:1声部のみ動き他声部は動かない
2声部が完全5度・8度(1度)の間隔で進行することを連続5度・8度(1度)という。これらは直行によるものでも反行によるものでも避けねばならない。
※5度が連続しても、あとのほうが減5度ならばさしつかえない。
2声部が直行して完全5度・8度・1度に達することを直行5度・8度・1度という。
直行5度・8度では、両外声においてソプラノが連続度(2度)進行するものだけが良好で、それ以外は不良である。どちらか一方、または両方が内声であるときはすべて良好である。
直行1度はすべて不良となる。
※(後述されるが、Ⅴの和音からⅠの和音に進行するとき)テノールにおける導音とバスにおけるⅤ音が、ともに同一の主音に達するとき、この直行一度は許される。
和音の連結
その時点の和音と次に進行する和音との間に共通音がないかを考えなければならない。
共通音がある場合、共通音は同じ声部の同じ場所に留める。
その他の音は次の和音のなるべく近い場所へ進ませる。
共通音がない場合、バスの動きに対して上3声を全部反行させ、それぞれの次の和音の最も近い音へ進ませる。
※三和音の場合、一般に
※根音が5度(4度)で進行するときには共通音が1個
※根音が3度(6度)で進行するときには共通音が2個
※根音が2度(7度)で進行するときには共通音はない
※この和音連結についての約束は絶対的なものではないが、これが最も基本的な連結法なので、まずはこれに充分に慣れる必要がある。
第四章
Ⅴの和音と導音
Ⅴの3音は導音とよばれる。
①導音は常に短2度上行して主音へ導かれねばならない。
②導音は重複することができない。
③短調においては、固有のⅦ音を臨時記号によって半音高めることによって導音が構成される。
④テノールにおける導音とバスにおけるⅤ音が、ともに同一の主音に達するとき、この直行一度は許される。
Ⅴ-Ⅰの連結においてソプラノがⅤの5音-Ⅰの根音と進むときには、Ⅰの5音は常に省略される。
第五章
Ⅱ-Ⅴ・Ⅴ-Ⅵの連結
Ⅱ-Ⅴの進行においては、バスを上行させ、上3声は共通音を結ばずにバスに反行させるのが良好である。
Ⅴ-Ⅵの進行においても、導音は必ず主音に上行しなければならない。
※Ⅴ-Ⅵの進行は共通音のない連結であるから、本来は上3声を全部バスに対して反行させねばならないわけであるが、導音だけはその例外となる。
一般に上3声をバスに反行させることは共通音のあるなしにかかわらず良好である。
ただしバスが5度以上跳躍するときは、このやり方は連続8度(反行による)を含むので不良となる。
カデンツの連鎖
和声の流れは常にカデンツの種々の組み合わせによる連鎖として理解することができる。
終止
終止とは、文章でいうところの句読点のこと。文章にまとまりを作るためのものであるように、音楽にまとまりを持たせる。句読点に「、」や「。」があるように、終止にもいくつかの種類がある。
①全終止:ひとつの楽節がⅤ-Ⅰによって締めくくられること、完全な終止感を持つ。
②偽終止:全終止のⅠがⅥによって取り替えられると偽終止を生ずる。
③半終止:ひとつの楽節がⅤによって締めくくられること。最も不安定な終止。
④変終止:Ⅳ-Ⅰによる終止。全終止のような決定的な力を持たないかわりに、柔らかい、もの静かな感じを持っている。全終止によっていったん曲を閉じたあとに「つけたり」のようにして添えられることが多い。
ソプラノから和声を配置する場合、だいたいにおいてⅠ・Ⅴ・Ⅳを優先的に考え、なんらかの理由によってそれが不都合な時にⅡ・Ⅵを用いるようにするとよい。
※古典(クラシック)の技法だから、現代商業(ポップ)とは違う部分もあると思うので、ガイドのひとつとして捉えること。この方法が絶対ではない。
共通音の結合
①共通音は原則として常に結合することができる。
※その場合、特別の事情がなければ同一小節の中では1音符として書き、小節線を越えるときにはタイで結ぶ。
②ただし次の場合にはふつう共通音を結合しない。
短い音符(の和声)から長い音符(の和声)へかけての(結合の)場合
フレーズの切れ目
ストリングスのハーモニー連結のコツ
①共通音は保留する
②第3音、第7音、テンションは重ねない(根音、第5音は重ねてもよい)
③導音(主音の長7度上の音)は主音へ、第7、9、13音は二度下行させる。
④メロディと一番下の声部はなるべく反行させる。
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ブラスのハーモニー
ポピュラー・ミュージックのブラス・アレンジで最も多く使われるのは、ストリングス同様オクターブ・ユニゾンでしょう。最も多い組合せとしては、トランペットとトロンボーンが挙げられますが、その他トランペットとトランペット、トランペットとアルト・サックス等もよく使われます。気をつけることは、そのフレーズがそれぞれの楽器のどの音域を用いることになるのか、また、その楽器のその音域はそのフレーズに適しているかどうかということです。
オクターブ・ユニゾンの次に多く用いられるブラス・アレンジは、コード演奏です。
3管のボイシング
ポピュラー・ミュージックのブラス・アレンジの場合、3管を用い、トライアド(3和音)で動くというアレンジがよく聴かれます。トライアドのボイシングの種類は、2種類になります。
そのままクローズの形(和音の構成音が隣り合っている)で用いる方法。
上から2番目の音をオクターブ下げる、“ドロップ2”と呼ばれるオープン・ボイシングです。
4管のボイシング
4管で4和音を演奏する場合、大きく分けて5つほどの方法が考えられます。
トライアドの時と同様クローズにボイシングする方法
上から2番目の音を1オクターブ下げる“ドロップ2”
上から3番目の音を1オクターブ下げる“ドロップ3”
上から2番目と4番目の音を1オクターブ下げる“ドロップ2&4”
※テンションを用いる場合はルートを省いて9thを配置します。上2声が短二度になるような場合は避けてください。
オープン・ボイシングを用いる方法として、“スプレード・ボイシング”がある
スプレード・ボイシングの作り方
①一番下の声部にルートを置く
②内声の2声部は第3音と第7音を置く
③トップの音は必然的に第5音かテンションになる
※このボイシングの場合は、ストリングスのハーモニーで述べたように横の流れ(コードの連結)が非常に大切になります。なるべくなめらかに連結できるよう、共通音は保留し、特に内声ではあまり跳躍するような進行は避けましょう。このため、内声が第5音やテンションになることもあります。
5管のボイシング
基本的な5管のボイシングは、4和音のクローズ・ボイシングにメロディ(トップ・ノート)を1オクターブ下で重複させて作ります。このボイシングは、ダブル・リードと呼ばれています。
さらに高度なテクニックとして、この方法で作られたオクターブ下に重ねられている音をテンションに変えるというボイシングがあります。多く用いられるのは、メロディがコードのルートの音である時、オクターブ下に9thのテンションを入れるというボイシングや、メロディがテンションで、オクターブ下に別のテンションを置くボイシングなどです。
次に“Voicing in 4th”と呼ばれる、4度音程が積み重ねられたボイシングをご紹介しましょう。
“四度配置”の作り方
①そのコードのコード・スケール(Available Note Scale)を確認する
②そのコード・スケール内の音を、メロディから順に下へ4度間隔にボイシングする。
この時、アボイド・ノートのため、4度にできない場合は3度にしてもかまいませんが、続けて2回3度音程になることは避けましょう。また各声部間で♭9thの音程が作られることも避けます。そして、ドミナント7thコードの時には必ず第3音と第7音(トライ・トーン)を入れましょう。そうしないと、ドミナント・セブンスの機能が失われてしまうからです。
※ダブル・リード、クローズ、ドロップ2、ドロップ2&4、ドロップ3、四度配置の6つの配置方法がある。
6管以上のボイシング
6管の場合、4声のクローズの上2声をオクターブ下で重ねて6声部にしたり、ドロップ2で4声を作り、さらに上2声をオクターブ下で重ねる一般にオミット2と呼ばれているボイシングなどが使用されます。
またVoicing in 4thにする時は、まず5声のVoicing in 4thを作り、それにメロディの音(トップの音)を1オクターブ下、あるいは1オクターブ上で重ねてください。
8管以上のボイシングは、まずブラス・セクション4本(サックスを除く)を4ウェイ・クローズあるいはドロップ2でボイシングし、その4声のパートの中から任意のラインを選び、そのラインをサックス・セクションのトップのメロディにして4ウェイ・クローズあるいはドロップ2でボイシングするという方法が、標準的なボイシングの仕方になります。
メロディに対するハーモニーのつけ方
メロディというものは、コード・トーンであるものか、ノン・コード・トーンであるものかにまず分かれる。ノン・コード・トーンは、テンションであるものとテンションでないものに分かれる。
ここではノン・コード・トーンに対してどういうハーモニーをつけるかについて述べていきます。
一番簡単な方法としては、そのノン・コード・トーンの下にある最も近いコード・トーンを省いてハーモナイズする方法になりますが、ここでは、さまざまなアプローチ・ノート(全音、あるいは半音でコード・トーンに進行している音)としてハーモナイズする方法を述べていきたいと思います。
パラレル・アプローチ
全音進行で、次のコード・トーンへアプローチしている音に対して使われます。次のコードへ全て全音で進行するようにハーモナイズします。
クロマティック・アプローチ
半音進行で、次のコード・トーンへアプローチしている音に対して使われます。次のコードへ全て半音で進行するようにハーモナイズします。パラレル・アプローチをクロマティック・アプローチを連続して使うこと(ダブル・クロマティック・アプローチ)もできる。
ディミニッシュド・アプローチ
半音あるいは全音でコード・トーンへアプローチしており、さらにそのアプローチ・ノートのメロディが、そこに設定されたコードをメジャー・スケールにした場合の第2音、第4音、第7音のどれかにあてはまる場合にのみ使うことができます。ただしターゲットとなるコードがディミニッシュの場合は使うことができません。これらの条件を満たしている場合は、メロディをトップにしてディミニッシュ・コードにハーモナイズしてください。
※紹介した以外にもいくつかアプローチの方法はありますが、まずはこれら3種類のアプローチの手法をきちんと理解しましょう。
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リズム体の中でのブラス・アレンジ
①コーラスの中でのリズム・パターンとしてのブラス・アレンジ
②コーラスの頭のきっかけとしてのブラス・アレンジ
③コーラスの終りのキメとしてのブラス・アレンジ
ポップスやロックで頻繁に使われるブラス・アレンジの手法は、ほぼこの3つの要素に分けることができます。
リズム・パターンとしてのブラス・アレンジ・ルール
①毎小節、ブラスを出す。毎回、同じタイミング、同じリズムで出す(できれば、音型も似せる)
毎小節ブラスを出したり、リズムを同じにしたり、音型を似せるのは、パターン化するためです。リズム・アレンジをパターン化する作業はとても大切なことなので、よいパターンを作ることができれば、とてもよいノリを作り出すことができるのです。逆に、悪いパターンはノリをまったく感じさせません。
②ブラスのフレーズを、1拍あるいは2拍以内に納めること
フレーズが長すぎると鋭さがなくなるので、なるべく短いフレーズにします。短いほうがメロディの邪魔をしないので、アレンジもすっきりします。
③1小節の中の前半か後半かのどちらかに片寄らせること
小節の変わり目を強調し、ドライブ感(ノリ)を出すためにはこうするのがよいでしょう。
④16分休符を要素として必ず使うこと
16分休符を要素として入れると、ブラスの鋭さが強調され、フレーズの切れ味がとてもよくなります。
きっかけとしてのブラス・アレンジ・ルール
①コーラスが始まる1小節前(③拍目前後)からブラスのフレーズがスタートし、コーラスが始まった1小節目の1拍以内にフレーズが終わるようにする。
コーラスの頭を強調するための助走的な意味で、ブラスのフレーズを先行させます。
②コーラスが始まる1小節前のフレーズの音型は、上行するか下行するかはっきりさせる
上行、下行の形をはっきり出した方が、ブラス・フレーズの動きもはっきりしてわかりやすくなります。
③フレーズの最後の音はスタッカートで切るか、グリス・ダウンするのかのどちらかにする
ブラスのフレーズの締めくくりとして変化をつけるためです。ただ伸ばしただけだと間が悪いことが多いので、このようにします。
キメとしてのブラス・アレンジ・ルール
①キメのフレーズは1小節内で作り、4拍目は必ず休符として残す
キメのフレーズをだらだら長くしないためと、その後の余韻を休符で強調するためです。
②1小節前からキメのフレーズをスタートさせてもよい
曲によっては助走のない方が良い場合もありますが、多くは助走があった方がよりキメが強調されます。
③助走フレーズ(キメの1小節前)は、単音あるいはオクターブ・ユニゾンで、キメの小節のフレーズは和音で行う。トップ・ノート(一番上のメロディ)は、なるべく高い音域に持っていく。
助走部分よりもキメのところを目立たせるため、キメはなるべく和音にして音圧をかせいだ方がよいでしょう。
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バリトン・サックスとベースの組み合わせ型ブラス・アレンジ・ルール
①ベース・フレーズと一部ユニゾンか、全部ユニゾンにする
こうすることによってベース・ラインを強調して、ノリを出すことができます。
②バリトンと他のブラスは対話をするようになるべく交互に用いる
音色の対比ができ音域も幅広く使えるので、サウンドにも幅ができておもしろくなります。
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ブラス、ストリングス同時使用時におけるアレンジの鉄則
①ストリングスを和音で使った場合、ブラスは単音で使う
②ブラスを和音で使った場合、ストリングスは単音で使う
③両方とも単音で使う場合、大きなリズムで動くものと、細かいリズムで動くものとに分ける。あるいは、音域に差をつける(高い音域と低い音域)
④ブラスとストリングスが交互に出てくるようにアレンジする
弱起(じゃっき)とは、西洋音楽用語のひとつで、楽曲が第1拍以外から開始すること。また、楽曲の途中にあっても、あるフレーズが、小節の最初からではなく、その前の小節の途中から開始すること。また、その部分。
弱起のことをアウフタクト(独:Auftakt)とも言い、むしろその方が日本では一般的であるが、ドイツ語のAuftaktの語には、次のような意味もある。
弱拍のこと。
詩学で、強勢のない音節のこと。
西洋音楽にあっては、拍は、強拍のあとにひとつまたは複数の弱拍が後に置かれ、それを組み合わせて拍のまとまりと考える。拍のまとまりの中で中心となるものが小節であり、その組み合わせが拍子である。したがって、音楽のまとまりも強拍から弱拍に流れる。しかしながら、強拍の前に準備的な拍(または拍の一部)が置かれる場合がある。これがアウフタクトである。
アウフタクトは、ヨーロッパの言語における冠詞や前置詞のようなもの、また、詩行が冠詞や前置詞で開始するようなものとして説明されることが多い。実際、西洋音楽と結びつきの強いドイツ語などにおいて、名詞の前に置かれる冠詞や前置詞には強勢がない。従って、冠詞や前置詞で開始する詩を歌詞として曲を作るならば、冠詞や前置詞にはアウフタクトを充てるのが自然な方法である。
前置詞的意味合いから、西洋音楽を「強拍+弱拍(強拍の後に弱拍)」ではなく、「弱拍+強拍(強拍の前に弱拍)」の組み合わせで捉えるべきだという考えもある。市川宇一郎は自著の中で、アウフタクトは曲の先頭に対するアップビートであり、弱起に割り当てる英語が見つからなかった(既にアップビートが別の意味で使われてしまっていた)ため、同じ意味を表す言葉をドイツ語から持ってきたのだという説を記している。曲の途中で小説の先頭からフレーズが始まらないのも同じ理由であり、その意味でアウフタクト=アップビートだと記している。
弱起の楽曲にあっては、曲の最初の小節は、小節全体は書かれず、小節の後半の必要なだけが書かれる。このような小節を、不完全小節と呼ぶ。また、楽曲の最後も、弱起の分だけ拍を削り、曲頭と合わせて1小節分の長さとするように書かれる。この最後の小節も不完全小節と呼ぶ。ただし、特にある程度以上の長さを持つ楽曲では、曲の最後を不完全小節としないことも多い。
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シンコペーション(syncopation、切分法)とは、西洋音楽において、ひとつの音がより劣位の拍からより優位の拍に鳴り続けることによって生じるリズムのことである。
たとえば、ある小節の弱拍から、小節線と、次の小節の最初に置かれる強拍までタイによりひとつの音としてつながっていれば、それはシンコペーションのリズムである。このとき、後の小節の最初の強拍が、つながった音のはじめまでさかのぼって移動すると考えられることがある。
同じように、4拍子の小節の弱拍である2拍目から中強拍である3拍目にひとつの音としてつながっていれば、これもシンコペーションのリズムである。このとき、中強拍が2拍目にさかのぼって移動すると考えられることがある。
同じように、ある拍の後半から、次の拍にひとつの音としてつながっていれば、これもシンコペーションのリズムである。このとき、拍が次の拍の頭から音の最初にさかのぼって移動すると考えられることがある。
より細かいリズムにおいても同様に考えられる。
拍の移動については、このように前に移動すると考えるのが通常であるが、あるシンコペーションでない2つの音が、それぞれその音の半分の長さだけ遅れて発音されたためにシンコペーションとなったようなリズムの場合に、拍が後ろに移動すると考えることがある。
*****
弱起は、1拍目以外の拍のオモテで音楽が始まること。メロディの始点があること。
シンコペーションは、ある拍のウラからその次の拍のオモテまでメロディが続いていること。
メロディの作り方がちょっとわかってきたかもだけど、まだ上手く言い表せないのがもどかしい!
その曲は何拍子の音楽なのかで、メロディの作り方が異なる。
なぜならフレーズのブロックが異なってくるから。
拍、小節をいくつの音で区切るか。
1拍で区切るのか、2拍で区切るのか、1小節で区切るのか、2小節で区切るのか。
2小節が最大(とする)。このように区切り、そのブロックの中でフレーズ(メロディの最小単位)を組み立て、各ブロックを組み立てることでメロディを作る。
1拍に最大4音まで(とする)。16分音符を最小音価と見なす。
1拍に入る音が多ければ多いほど、加速感、緊張感が強まるように感じる。
かといって、長い音を入れても緊張感は強まるように感じる。
4分音符、8分音符あたりの音価がトニック的な音価値なのだろう。
4分音符を使う場合は8分音符(あるいは三連符)が緊張感を作り出す。
8分音符の場合は16分音符が緊張感を作り出す。
また
4分音符の場合は付点4分音符以上が緊張感を作り出す。
8分音符の場合は付点8分音符以上が緊張感を生み出す。
要するにトニック的な音価と、その音価より長いもの短いものというドミナント的な音価があるのだと思う。そういう音価の組合せでメロディの中にリズムが生まれるのかも。
トニック的な音価が4分音符と8分音符ふたつあるのは、なんとなくそう思うから。
4分音符のほうはよりメロディックな印象、メロディに合わせて歌っているような感覚。
8分音符は、どちらかというとラップというか、お喋りというか、リズムに合わせて語っているような感覚。
そういう意味では、ヴァースは8分音符でトニック的に使い、コーラスは4分音符でトニック的に使えばいいのかもしれない。
この仮説が正しければだが。
メロディの始まりは拍のオモテからなのか、ウラからなのか。また、強拍からなのか弱拍からなのか。
メロディは上行してるのか、下行してるのか、それとも停留してるのか。
少なくともその拍、小節を支配している和音に従ってメロディを作らなければ、不協和音になる。和音を考えていないならば、どのようなメロディをつくろうとも自由。ただし、自らが納得できるメロディを求めなければならない。
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とにかく、メロディを各ブロック(フレーズ)で考えて、組み立てる。
2小節、4小節、8小節くらいで一つのメロディとする。2小節なら、Aメロディ Bメロディと二つ作ってABABという具合でヴァースなりコーラスを考えても良いし、AABAでも、AAABでも良い。
まだよくわかってないけど、色々考えながら、自分なりのメロディ製作の原則を作っていこうかと思う。その場の思いつきではなく、ちょっとしたルールを作ることができれば、それに従ってメロディが作れるようになるはずだから。
こんなとこか。いまは、まだ。
色々やってみますー。では。
転調について
(創作田園地帯 を参考にまとめています)
転調とは文字通り調を転ずることである。転調と一言でいっても、他調の和音を臨時借用するだけの一時的な転調もあるし、反対に新たな調に完全に移るような転調もある。新たな調を確固たるものにするためには、その調の終止形を完全な形で登場させなければならない。従ってそうしない場合は一時的な転調であるか、或いは転調する際の経過的な調である。 (創作田園地帯より)
転調は二つの調に共有されている和音を利用する
例えばハ長調の VI はイ短調の I と同じ和音であるから、これを利用してハ長調からイ短調へと転調することができる。
転調した調から更に先の調へと進むことも可能
特定声部の半音変化によっても転調が行える
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鍵盤上には長調短調それぞれ十二の調があるが、この中でも関連の深い調を近親調と呼び、それらの調が近親関係にあるという。最も近親関係が深いとされるのは次の四つである。
同主調:同一の主音を持つ長調と短調。
平行調:同一の調号を持つ長調と短調。
属調:或調の属音を主音とする調。ただし長調であれば長調、短調であれば短調。
下属調:或調の下属音を主音とする調。ただし長調であれば長調、短調であれば短調。
同主調:C長調からC短調へ。C短調からC長調へ。長調から短調への場合、♭調合がみっつ増える。短調から長調の場合は、♭調合がみっつ減る。
平行調:C長調からA短調へ。A短調からC長調へ。平行調の主音は常に短三度関係。調合の数は変わらない。
属調:C長調からG長調へ。G長調からD長調へ。A短調からE短調へ。♯調合がひとつ増える。あるいは♭調合がひとつ減る。5度上がる転調。
下属調:C長調からF長調へ。G長調からC長調へ。♭調合がひとつ増える。あるいは♯調合がひとつ減る。4度上がる転調。
近親調の近親調も関連性の深い調であるといえる。例えばハ長調と、その属調の更に同主調であるヘ短調とでは、厳密にいうと近親調ではないけれども、近親調に準ずる近親関係を持っているといえるだろう。つまり近親調は二つの調の近親関係を測るための一つの尺度といえる。当然ながら転調は近親調へのものが普通に行われるので、近親調への転調を自然転調と呼び、それ以外の転調を変格転調と呼ぶことがある。
転調を組み合わせた転調
同主調+平行調:C長調からA長調あるいはE♭長調など。
属調+平行調:C長調からG短調へ。
下属調+平行調:C長調からF短調へ。
属調+属調:C長調からD長調へ。全音上がる転調。
下属調+下属調:C長調からB♭長調へ。全音下がる転調
その他
裏属調?:C長調からD♭長調へ。
裏下属調?:C長調からB長調へ。
他にも色々ありそうだけど、このくらいにしておく。
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とりあえずウィキペディアを見てみると、
日本のポップス曲で見られる転調は、以下の方法を採る傾向が多い。
キーを1個(=半音分)もしくは2個(=半音2個分)上げるもの(例:イ長調→変ロ長調、ヘ長調→ト長調)
同主調同士で移るもの(例:嬰ヘ短調→嬰ヘ長調)
短3度(半音3個分)ずらして移るもの(例:ハ長調⇔変ホ長調)
とのこと。
ひとつめは、二重属調あるいは二重下属調、あるいは裏属調? 裏下属調。
ふたつめは、同主調
みっつめは、平行調
そういう分類になる。なんだか属調、下属調は好まれてない様子。最初から二重の属調、下属調で、転調感? を増そうとしているのだろうか。
別に全音階のメロディであっても魅力的な旋律は紡がれているのだけれど、五音階によるメロディというキーワードは、何となく今後知識を深めていかないといけないキーワードだなと、そう思った。
しかし、単に五音階といっても、色々あるもんなんだろうな。
ドレミソラ
ドミファソシ
……
一つ一つ試してみよう。
Ⅰ:イオニア
Ⅱ:ドリア
Ⅲ:フリジア
Ⅳ:リディア
Ⅴ:ミクソリディア
Ⅵ:エオリア
Ⅶ:ロクリア
第一音 - C
Ⅰ△7 - アイオニアン(Ionian)
コードトーン:C E G B
アヴォイドノート:F(11th)
テンションノート:D(9th)、A(13th)
1・(2)・3・[4]・5・(6)・7
第二音 - D
Ⅱm7 - ドリアン(Dorian)
コードトーン:D F A C
アヴォイドノート:B(13th)
テンションノート:E(9th) 、G(11th)
2・(3)・4・5・6・[7]・1
第三音 - E
Ⅲm7 - フリジアン(Frigian)
コードトーン:E G B D
アヴォイドノート:F(b9th)、C(b13th)
テンションノート:A(11th)
3・[4]・5・(6)・7・[1]・2
第四音 - F
Ⅳ△7 - リディアン(Lydian)
コードトーン:F A C E
アヴォイドノート:なし
テンションノート:G(9th) 、B(#11th)、D(13th)
4・(5)・6・(7)・1・(2)・3
第五音 - G
Ⅴ7 - ミクソリディアン(Mixo-Lydian)
コードトーン:G B D F
アヴォイドノート:C(11th)
テンションノート:A(9th) 、E(13th)
5・(6)・7・[1]・2・(3)・4
第六音 - A
Ⅵm7 - エオリアン(Aeorian)
コードトーン:A C E G
アヴォイドノート:F(b13th)
テンションノート:B(9th) 、D(11th)
6・(7)・1・(2)・3・[4]・5
第七音 - B
Ⅶm7(♭5) - ロクリアン(Loclian)
コードトーン:B D F A
アヴォイドノート:C(b9th)
テンションノート:E(11th)、G(b13th)
7・[1]・2・(3)・4・(5)・6
verse
chorus
bridge
pre-chorus/climb/lift/channel/B-section
solo
verse
主題文の裏付け,説得をする部分。
chorusが主題文として端的に抽象的に言いたいことを
まとめてあるとすると,verseは冗長に具体的に言葉を並べ,
chorus を支えます。
chorus
歌のサビ・ヤマ場・最も印象的な部分で,
多くの場合歌のタイトル中の語が使われ,また繰り返されます。
chorusは説明文で言えば主題文のようなものです。
bridge
verseとchorusをその名の通り繋ぐ部分です。
多くはverse-chorus-verse-chorus-bridge-chorusのように
最後のchorusへの橋渡しをします。
ふつう4小節から長くて8小節で成り立っています。
pre-chorus/climb/lift/channel/B-section
bridgeと同じくverseとchorusを繋ぎますが,
verse+climb-chorus-verse+climb-chorusのように
verseに付属するような形で,chorusへ展開するのがbridgeと異なる点です。
solo
多分、bridgeの代わりに入ることのできるパーツ。歌が入るのではなく、楽器の演奏が入る。ギターソロ、ピアノソロとか。
※形式は一般的なものにしか過ぎない。形式を無視しても音楽はできるし、さらに良いものができるかもしれない。
※verseの後に繋ぎとして入ればclimbで、chorusの後に繋ぎとして入ればbridgeと考えればいいかな。climbの後はchorusになる。bridgeの後はverseかchorusのどちらかになる。
※hookという技法があり、これは、chorusの冒頭か終結部分にタイトルになる言葉を入れること。これにより、音楽のメッセージ性が強まり、よりわかりやすいものになる。ビートルズの曲など聴いてみればよくわかるらしい。Let it Beとかね、verseにも入れてるよね。他にyesterdayなどもあるよ。日本の最近の音楽で言うと粉雪が当てはまるらしい。
※フックを置く一般的な場所は、
ヴァ‐スの最初のライン、
ヴァ-スの最後のライン、
コーラスの最初と3番目のライン、
コーラスの最初と最後のライン
【歌詞と歌の形式】
メロディはいわば万国共通の言葉なので,
ここはサビだとか,歌の調子が変ったなどというのは
聞いていれば感覚的につかめます。
さらに歌詞にも注目してみれば,verseやchorus,bridgeなどの
構成と関連していることにも気付くかもしれません。
例えば,verseとchorus,bridgeなどの移行の際に
視点を変える。
場面を変える。
時制を変える。
主語を変える。
抽象性と具象性を切り替える。
などが見られることが多いようです。
作曲の工夫
各セクションのノートに変化をつける。
各セクションのメロディーの長さを大きく変えてみる。
セクションの長さを変える。
各セクションの中のラインのリズムのアクセントの位置を変える。
各セクションのノリを変える。
モジュレーションを使う。(ヴァ-スとコーラスのキーを変える。)
各セクションのアレンジメントを変える。